飯高檀林跡(飯高寺)を訪ねて

匝瑳市にある飯高檀林跡(県指定史跡)を訪ねました。

天正8年(1580)にこの地の豪族、平山刑部少輔常時が日生を招き、城内に寺を造り、学問所(檀林)としたのが始まりとされています。天正19年(1591)に徳川幕府から日蓮宗の宗門根本檀林として公認され、以後、幕府の保護を受けました。特に家康の側室お万の方(養珠院)の信仰が厚く、その子水戸頼房・紀伊頼宣の寄進などにより、規模が整えられ、以後、寺は日蓮宗の根本檀林として全国各地から参集する修業僧たちで賑わい、名僧を輩出しました。

慶安3年(1650)に火災に遭い、衆寮・楼門・大講堂を焼失し、現在の建物は、その翌年(慶安4年)に再建されたものといわれています。

明治7年(1874)に檀林の制度が廃止され、不要な建物は取り壊され、現在では広大な境内・杉並木・大講堂・総門・鐘楼・鼓楼などが往時の盛大さをしのばせてくれます。

写真は、古木の杉並木から大講堂に向けて写したものです。

f:id:bososhitan:20210615190605j:plain