九十九里鉄道の跡を追って(その1)
かつて東金・上総片貝間の8.6kmを28分で走っていた「九十九里鉄道」。ほぼ直線で、田んぼの中に単線の線路が敷かれ、平均時速20kmの列車が走っていました。
大正15年(1926)11月25日に「九十九里軌道」として開業しました。土地の人たちは「きどー」と呼び、親しんでいました。夏には九十九里浜への海水浴客で混み合ったといい、成東の大須賀と九十九里町の真亀に延長する計画や千葉市まで延ばす計画もあったといいます。
昭和6年(1931)12月に社名を「九十九里鉄道」に変更しましたが、走れば走るほど赤字が膨らんだともいわれます。
昭和36年(1961)2月28日に35年間走り続けてきた九十九里鉄道は廃止されました。
先日、その廃線跡を訪ねました。そして、まず感じたことは東金市と九十九里町のこの鉄道に対する思いというか、熱意の違いでした。