安楽寺の保食神

千葉市若葉区大宮町花和地区にある安楽寺の裏山に2つの石碑を発見した。これまでは見当たらず、久しぶりにこの寺院を訪れ、発見した。

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多分、最近、地元の人が花和地区にあったものをこの寺院に移築したものと思われる。

その一つが「保食(うけもち)神」で、高さ61cm、幅24cm、奥行き18cmの石碑である。

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明治26年(1893)4月に「花和区」の人たちが建立したもの。保食神とは、五穀をつかさどる神、食物の神で、馬の神ともいわれ、馬頭観音と同一視されている。

成田下総地区巡り 迎接寺

楽満寺からあぜ道に近い道を進む、冬父(とぶ)の迎接寺に向かう。

この寺院は、弘仁3年(812)に弘法大師聖徳太子作の阿弥陀三尊を携えて来たとき、領主多五郎入道政吉の古地である当地に案内され、心にかなう地に一寺を創建したのが本寺であるという。

本尊は阿弥陀三尊で、鬼舞い面は市指定文化財

やっと山門に着き、境内に入るが、無住か?大分境内が荒れていた。

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成田下総地区巡り 楽満寺

延暦2年(1212)に国一禅師が開基で、本尊は如意輪観音

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行事として3月26日から16日間、「札内ち」と称する数十ヶ町村の観音巡拝と、春秋に利根川沿岸の常総の村々を観音様のご分身を背負って回る「背負い観音」の特異な行事がある。

本堂には多くの「女人観音拝み絵馬」がある。静かな境内には「しもうさ七福神」の一神、恵比寿様が祀ってある。

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成田下総地区巡り 下総歴史民俗資料館

平成7年(1995)2月、旧下総町の町制40周年を記念して下総運動公園の一角に建てられた。

公民館前に車を止めて、資料館に向かう。丘陵地帯に設けられた広い運動公園。前にはモダンな建物。これが歴史民俗資料館。

靴を脱いで館内へ。実に民俗資料が多いが、高岡藩の陣屋の模型があり、見ものである。狭い部屋であるが、内容は充実していた。

成田下総地区巡り 小御門(こみかど)神社

この「成田市下総地区巡り」の見学目的地のもう一つは、小御門神社である。

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祭神は鎌倉末期の公卿である花山院大納言藤原師賢(もろかた)である。この師賢は、後醍醐天皇の側近で、時に鎌倉幕府の北條氏打倒を計画したが、事前にその計画が漏れ、幕府方に捕らえられ、この下総に流された。身柄は千葉氏に預けられ、元弘2年(1332)に32歳で亡くなった。

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この神社の名は、大御門(おおみかど。皇居の門)に対し、明治10年に明治天皇から「小御門」の社号を賜った。同15年には別格官幣社になった。

現在の社殿は、明治15年の造営。本殿・拝殿・中門・奉幣殿・神庫・社務所などがある。

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本殿の裏に師賢の古墳があり、「公家塚」・「大納言塚」などと呼ばれ、慶応3年(1867)に領主稲葉正邦が建立した「贈太政大臣藤原文貞公墓」の碑が塚上にあり、近くには師賢の幽居跡がある。

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成田市下総地区巡り 滑河観音(龍正院)

この成田市下総地区巡りの最大の見学地が滑河観音である。

上野寛永寺の末寺で、坂東33ヶ所観音霊場の第28番札所である。

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平安時代の承和5年(838)、又は同7年に滑河城主小田宰相将治が「朝日ヶ淵」(寺の西方約200m)からすくい上げた観音像の霊感にうたれ、一宇を建立したのが始まりといい、慈覚大師円仁が開山である。

ケヤキや松の老木に囲まれ、正面の仁王門は3間1戸の8脚門。柱は円柱に見えるが、16角の珍しいもの。室町中期の文亀年間の建立で、中の仁王像は「火伏せの仁王尊」として知られている。

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すくい上げられた観音像が本尊で、像高3.6cmの小さなもの。のちに仏師定朝作の十一面観音像(3.6m)の胎内に奉安され、脇侍に不動・毘沙門の両尊が祀られ、古くから延命・安産・子育てに霊験ありとして多くの信仰を集めている。

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成田市下総地区巡り 昌福寺

西大須賀にある昌福寺は、室町時代の永正14年(1517)に高僧昌順が開山し、のちに良正が中興である。

本尊は阿弥陀如来。かなり大型で、室町様式を伝える木造寄木の座像で、慈覚大師の作という。

寺宝として平将門の愛妾である桔梗の前の鏡と短剣がある。

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