箱根関所へ

平成19年(2007)春に復元工事を終えた「箱根関所」へ。

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この関所は、江戸幕府が江戸防衛のために全国に53ヶ所に設置されてものの一つで、東海道の新居(静岡県)、中山道碓井(群馬県)、木曾福島(長野県)と並んで規模が大きく、特に重要な関所と考えられていたようです。

関所前に書かれていた「案内」には、

<この関所の配置は、箱根山中の東海道の中で、屏風山と芦ノ湖に挟まれた要害の地形を利用して、山の中腹から湖の中まで柵で厳重に区画し、江戸口・京口両御門を構え、大番所足軽番所が向き合うというものとなっています。

一般的に関所では、「入り鉄炮に出女」を取り調べたと言われていますが、この箱根関所では、江戸方面からの「出女」に対する厳しい取り締まりを行っていました。

江戸時代を通じて機能を果たしてきた関所ですが、設置から250年後の明治2年(1869)、新政府により関所制度が廃止され、その役割を終えました。>

とあります。

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この箱根関所は、これまで何度が訪問しましたが、全面的に復元したということで、久しぶりに見学しました。

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江戸口御門から入ると、右手に「御制札場」があり、この奥に「大番所・上番休息所」の建物、反対側の左側に「足軽番所」の建物があります。平成11年から発掘調査や石垣の修復、建物の復元などを進め、石垣・建物に関しては、江戸時代の職人が身につけていた「わざ」を使い、復元されたといいます。

実にしっかりした石垣と建物には感心させられました。

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厩・下雪隠などを見た後、階段を登り「遠見番所」へ。江戸時代、旅人が芦ノ湖を船で通航することは禁止されていましたので、この番所から足軽が昼夜を問わず交代で四方の大きな窓から見張っていたといいます。関所や芦ノ湖を一望することができる絶景のポイントでした。

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